CDのメリットとは何なのでしょうか?
最近、ローリング・ストーンの記事で、米でCD売上が17年ぶりに増加、CDの長所を考えてみたというものがありました。
中古CDの名盤280円以下物語を展開する当ブログでは、この話題は避けては通れない・・・!
ということで、この機会にCDのメリットについて考えていたいと思います。
Table of Contents
CDの売上が増加した理由
まずは上記で紹介したCDの売上が増加した理由について、記事の内容をまとめたものを紹介したいと思います。
2021年にアメリカではCDの売上が17年ぶりに増加しました。これはアデルの新アルバムの売り上げが大きく影響したとされています。
CDはアナログ盤よりも利便性が高いというメリットがありましたが、ロマンや感覚的な魅力はありませんでした。
しかし今でも音楽に没頭するには最適なフォーマットです。物理的なメディアが再び人気を博す理由は不明ですが、アナログ盤のブームなどにも象徴されています。
CDのハード面でのメリット
CDが他のメディアに比べて、ハード面で優れている点について箇条書きでまとめたいと思います。
- 耐久性
- 利便性
- 費用対効果
CDは傷などの物理的なダメージに比較的強いため、音質を劣化させることなく長年使用するできます。
レコードは割れたり、カセットテープは伸びたりするので、耐久性はCDの強みと言えそうです。
CDプレーヤー、パソコン、カーステレオなど、さまざまな機器で再生できるため、音楽鑑賞に便利なフォーマットと言えます。
MDはCD以上に耐久性はありそうなのですが、利便性の観点では大きく劣りますね・・・。
CDはレコードに比べ、製造・流通コストが低く、リスナーにとって手頃な価格です。
ストリーミング時代のCDのメリットとは
ハード面でのメリットはあるものの、そもそも過去の遺物となりつつあるCDにどんな魅力があると言うのでしょうか。
今回はストリーミングやアナログと比較して浮かび上がってきた下記の3点を軸に考察していきたいと思います。
ストリーミングにない曲がある
もはやこれが一番のメリットかもしれませんが、CDではストリーミングにない曲が聴けます。
ストリーミングでよくあるのが突然聴けなくなるものがあるということです。
私はSpotifyを使用しているのですが、けっこう聴けなくなる曲が多いです・・・。
ここ最近だとシャロン・ヴァン・エッテン『Are We There』、HYUKOH『through love』、Whitney『Light Upon The Lake』などしれっと聴けなくなったものが意外とあります。
ストリーミングで気に入ったアルバムは聴けなくなる前に物理メディアで買い直すことをおすすめします。
買い直す際、アナログやカセットだと中古・新品問わず、入手しにくいものが多いので、入手しやすさもCDのメリットだと思います。
CDでしか聴けない曲
アナログやカセットテープにはなくてCDでしか聴けない曲があります。
例えば、The Strokes『Comedown Machine』の日本盤ボーナストラックには、「Fast Animals」という曲が入っているのですが、この曲は他の物理メディアやストリーミングでは聴くことができません。
日本盤でしか聴けないボーナストラックがあるというのもCDの大きなメリットではないでしょうか。
アーティストやレーベルのメリット
なんだかんだでCDが無くならない最大の理由はアーティストやレーベルのメリットが一番大きいと思います。
ストリーミングは1曲再生されて、アーティストやレーベルに利益が分配されますが、雀の涙くらいの利益しか出ません。
Spotifyの場合、1再生あたり0.00318ドルと言われており、日本円に換算すると約0.37円になります。
1000回再生されて366円になる計算になり、これだと知名度のないレーベルやアーティストではまともな収益源にはなりえません。
CDだと1枚(2,700円と仮定した場合)買ってもらえると、諸経費を引いてレーベルは190円くらいの利益が出るようです。
つまりアーティストやレーベルとしてはストリーミングよりも、CDで買ってもらえるほうがよほど大きな数字が見込めるという訳です。
余談ですが、作り手側に最も還元する方法は、CDを買って聴くのはストリーミングというものです。
そのやり方だと作り手側には前述の1再生あたり約0.37円+CD1枚の純利益(190円)がいくことになります。
また、CDはアナログと比較して、生産時期の見込みが立ちやすいというのもメリットだと思います。
CDのメリットまとめ
CDのメリットについて色々と考えてみましたが、まとめると手元に置いておきたい曲を半永久的に聴くことができ、購入した場合はアーティストのサポートになるということでしょう。
アナログと比較して比較的安価に入手でき、ボーナストラックはCDでしか聴けないものもあることから、CDが完全に無くなることはこれからもなさそうです。
なんだかんだ言ってストリーミングとアナログの橋渡し役をCDが担っているのかもしれませんね。
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