The Strokes – Anglesという新たな2ndアルバム

どうも!yaboriです♪

今回紹介するのは先日発売したThe Strokes(ザ・ストロークス)の『Angles』という最新アルバムです。

Angles

The Strokes(ザ・ストロークス)の『Angles』は前作より5年ぶりのアルバムである。

5年というブランクを空けてドロップされる新作には嫌でも期待が集まるもので、

Twitterでは果たして彼らはどんな新しさを提示できるのかということや、2011年でもモダンエイジたりえる作品であるのかに注目が集まっていた作品である。

そんな期待が募る中、投下された彼らの作品の中には…

電子音楽があった

The Cureを思わせるような80年代のニューウェーブサウンドがあった

ジュリアンカサブランカスの進化したボーカルがあった

そうストロークスの『Angles』という作品には今までにないストロークスが刻まれていたのだ。

アルバムレビュー

ストロークスの今作は彼らの4thアルバムにあたり、このアルバムの魅力はポップさと実験性を両立させたバランスにある。

そしてこの作品は真の意味で彼らの2ndアルバムであると言える。

まず今回アルバムを聴いて耳を奪われたのが、電子音楽の導入である。

3rdを除いて、1stと2ndアルバムはほぼガレージロックのアルバムであったが、一曲目から電子音楽が聴こえてくるのである。

最初は最近の流行に乗ったのかと思ったが、そうではなくこれがうまくポップとして作用しているのだ。

1stは洗練されていながらもざらついたガレージロックであった。

はまれば抜け出すことのできない中毒性があるものの、一回聴いただけでは耳に馴染まないものであった。

しかし今作はガレージロックを基調としながらも、電子音楽を足す事で、電子音楽の『聴きやすさ』がガレージの耳馴染みにくさを補完し、お互いをカバーしあっている。

つまり電子音楽の導入が意味するのは、今作が今までにない試みを行っているという実験性と、それによって補完されたポップさを意味している。

それ以外にも今作の実験性は散見される。

ジュリアン・カサブランカスのボーカル

今までにない試みの一つにボーカル、ジュリアン・カサブランカスによる様々なボーカルのスタイルが披露されている。

例えばトムヨークを思い出させる無機質なボーカルがあったり、ハードロックバンドのボーカルみたいなシャウトすらあり、サウンドに合わせて声色を変えているのだ。

そして僕が真の意味でこの作品が彼らの2ndだと思うのが、この作品の圧倒的な完成度である。

1stの完成度は言うまでもないが、それに続く2ndはポップになったものの、1stと比較してこのアルバムの失速感は顕著であった。

そして3rdはポップになりすぎた反動だろうか、急に実験的になり極端な作品となってしまった。

僕は以上のような理由で2ndと3rdに関してはこのブログに記事を書いていないのだが、このアルバムは違う。

彼らのインタビューにもこの作品は2ndと3rdの間にリリースすべきだったとあったが、まさにその通りだ。

『Angles』は2ndと3rdの穴を埋めるピースであり、ポップさと実験性を両立した圧倒的完成度を誇る傑作である。

だから僕はこの作品こそ、真の2ndアルバムだと思うのだ。

そして最後に今作のポップさと実験性を兼ね備える楽曲を紹介しようと思う。

Machu picchu

一曲目のMachu picchuでは宇宙船が発する音のようなBGMで始まる。

電子音楽がこの曲に浮遊感を与えているものの、その後のガレージロックサウンドでロックとしてのバランスを取っている。

つまりこの曲は一曲目から新しいストロークス出ることを宣言するような曲である。

The Strokes perform ‘Machu Picchu’ at Reading Festival 2011 – BBC

The Strokes perform 'Machu Picchu' at Reading Festival 2011 – BBC

Two kinds of Happiness

Two kinds of Happinessでは、前半The Cureを思わせる80年代のニューウェーブサウンドが耳を奪い、

後半ではアルバートハモンドJr.による飛翔するようなギターワークに耳を奪われる。

つまりこの曲は実験性と今までのような成功への方程式が盛り込まれている、未来へ飛躍する音なのである。

踊れるような電子音楽とジュリアンカサブランカスによる感情を交えないボーカルが斬新である。

過去の作品ではジュリアンのエモ―ショナルなボーカルが印象的であり、それが大きな武器であるように思えたが、この曲ではその手は使っていない。

ひたすら新しい手法を用いて、ストロークスの現在を更新するミュージシャンとしての姿勢に共感するものである。

新しい手法を用いて、ストロークスを更新した彼らは今まさに二回目の黄金期を迎えているように感じたのである。

名盤詳細

収録曲:
1. Machu Picchu
2. Under Cover Of Darkness
3. Two Kinds Of Happiness
4. You’re So Right
5. Taken For A Fool
6. Games
7. Call Me Back
8. Gratisfaction
9. Metabolism
10. Life Is Simple In The Moonlight

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