【Event Report】3.11 Peace On Earthアコースティックライブ

知ってる人も多いと思いますが、アジカンのゴッチと坂本龍一さんと加藤登紀子さんが企画したPeace On Earthというイベントに参加してきました。内容は3月11日から一年となる日、日比谷公園で震災の追悼し、未来を共有する場をつくるというものでした。2日間に渡り、ライブや著名人が震災や原発問題を話したり、私たちのこれからについて考えるイベントでした。今回はイベント自体のレポートはもちろん去年の自分が何をしていたか、当時の自分のTweetを振り返りながら書こうと思います。

『起きたら大惨事。余裕がある自分が何かしなければと思うが果たして何ができるか。』(2011.3.11.18:53 from Twitter)

3.11震災が起きたとき、自分は夜勤明けで寝ていた。起きた時にはTVから信じられない光景が飛び出してきて、映画の1シーンを映しているかのような、現実とは思えないものが続いた。こんな日でさえも自分は職場へと行かなければいけないのだが、とてもそんな気分にはなれなかったのを覚えている。それからこんなことをしていていいのだろうかとずっと思い、自分に何ができるのだろうかと考えていた。震災があった当時、音楽は流れなかった。ミュージシャンですら音楽をやるどころではなかったそうだ。しかし自分はこういう時こそ、音楽が必要なんじゃないかと思った。それは自分が今までに音楽に救われた経験があったし、音楽は人の心に寄り添えるものだと僕は思うからだ。

『地震のこと。家にいたらテレビとかで深刻に考えてしまう。特に何も出来る訳でもないのに、気が滅入ってしまう。そんな時こそ音楽が必要だと思う。音楽は希望であり、明日への活力だと思う。』(2011.3.12.20:20 from Twitter)

あれから一年経とうとしているがあの時感じたことや、やろうと思ったことを自分は覚えているだろうか。正直あまり自信が持てなかった。そんな時にアジカンのライブでPeace On Earthというイベントがあることを知った。ライブにはゴッチが参加し、それ以外にも坂本龍一さんらと原発や未来について語ると聞いて、この機会に一年前のことを思い出してみようと思って参加した。

『仕事終わった。震災からずっと自分にできる事は何か考えてたけど、やっと結論が出た。色々と考えたけど、結論から言えばブログを更新しようと思う。賛否両論あると思うけど、今だからこそ響く音楽もあると思う。』(2011.3.13.22:50 from Twitter)

日比谷公園に着いたとき、色んな人がいるなと思った。一般の人はもちろん、ヒッピー風の格好をした人や反原発活動をしている人や、ディスクユニオンの袋を持っている人まで(笑)。聞くところによると、この日だけで45000人もの人が集まったらしい。改めて震災への関心の大きさを思い知らされた。

まずはゴッチのライブ。ステージは思ったよりも小さく、大阪城ホールのステージの5分の1くらいのステージだった。今回のライブはアコギ弾き語りがメインだった。運よくステージから約2mくらいの位置で観る事ができた。最初の2曲はアジカンの曲から『迷子犬と雨のビート』、『転がる岩、君に朝が降る』の2曲を演奏した。どちらの曲も前回のライブでやっていた曲で、アコギ一本の演奏では歌詞がより鮮明に伝わってきた。城ホールのライブのMCで言っていた通り、今回も『今伝えたい曲』を歌ってのだろうと思う。そして次からはソロの曲が続いた。震災直後に作った曲『砂の上』と最近作った『夜をこえて』という曲を演奏した。どちらも印象的だったのが、歌詞がストレートということだ。アジカンの歌詞は比喩が多かったが、『砂の上』は「愛はあるか 祈りはあるか」という、直接こちらに訴えてくるようなメッセージがあった。それだけ今回の震災は言わなければいけない何かがあったのだろう。シリアスな歌詞とは裏腹に、演奏中のゴッチはピースフルな会場の雰囲気もあって終始笑顔だった。

(後藤正文 – 砂の上)

次はブラフマンのTOSHI-LOW率いる、OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUNDのライブを観た。今回は特別(?)にモンキー・マジックのメンバーがヴァイオリン兼ボーカルで参加していた。彼らのライブを観たのは初めてだったが、アコギやパーカッションやウッドベースなどの楽器を使っており、とても心地よい演奏だった。変拍子を混ぜたアンサンブルが上手く、素晴らしいグルーヴを生み出していた。演奏ももちろん良かったのだが、個人的にはTOSHI-LOWさんのMCも良かった。ロックスターという感じではなく、一個人として素朴な感情を言葉にしている姿に好感が持てた。MCを含め素晴らしいライブだった。

(OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND “夢の跡”)

14:46に噴水前にいる全員で黙祷を捧げ、坂本龍一×ゴッチ×岩井俊二さんの対談が始まった。話していたのは、原発問題から始まって、エネルギー問題や音楽の在り方などに話が広がっていった。彼らの話を聴いて思ったのが、色んなことに関心を持ち、調べていることだ。これは自分も見習っていきたいと思う。

最後に佐藤タイジを観た。彼のライブも初めてというか、佐藤タイジが誰かもほとんど知らないまま観ていた。知らない人の為に書いておくと、彼は86年代に結成したファンクロックバンド、シアターブルックのフロントマンだ。ライブはもちろんアコギの弾き語りだったのだが、それにプラスしてスネアドラムも一緒に演奏するという斬新なステージだった。長渕剛ばりにギターをかき鳴らし、『オビワン・ケノービは言った』などの強烈な歌詞をシャウトしたり、間奏の時にMCを挟んだり、やりたい放題なステージだった(笑)そんなステージなのに、最後は彼の最大のヒット曲の一つ『ありったけの愛』で締めるからニクい。すっかりハマってしまうほど、楽しいライブだった。

(Theatre Brook シアターブルック – ありったけの愛)

以上が自分が体験したPeace On Earthの全てだ。これらのイベントを通じて、色んなことを考えたというか、正直楽しんだ感の方が強い(笑)。あれから一年経ったが、こうやって東京までライブを観にいってるし、自分が音楽を信じている気持ちは変わらないと思う。そして3人の対談から感じたように、様々な事に興味を持つことから始めようと思う。

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