またまた久しぶりのブログ更新になってしまいました。
さて下半期ベストの続きやっていきます。
5.Good Days – Veni Vidi Vicious
Veni Vidi ViciousはストロークスやHivesを思わせるガレージロックバンドだ。
00年代のガレージロックリバイバルバンドを下敷きにしたガレージロックを鳴らすバンドは日本では数あれど、このバンドは他とは違った強烈な世界観を持っている。
それは『悪い方へ』や『笑わないショーモデル』から感じられる背徳感のようなものだ。
(Veni Vidi Vicious – 悪い方 (PV))
かつてルーリードが得意としたワイルドサイドを歩く人々を観察する視線を感じる、日本人離れした鮮やかなセンスを持つバンドだ。
4.homely – OGRE YOU ASSHOLE
今年聴いた中で一番聴き進めるのが怖かった(いい意味で)作品だ。
それはかつてPortisheadのDummyを聴いた時のような背筋が凍る感覚があった。
なお今作にはシティポップの引用にも意外性があったが、何よりその完成度と“語り”を入れるというアイデアに驚かされた。
([PV] ロープ – OGRE YOU ASSHOLE)
3.Parallax – Atlas Sound
Deerhunterのボーカリスト、ブラッドフォードコックスのソロ作。
Deerhunterの最新作Halcyon DigestよりもMicrocastleに近い印象を受けた。
ディープなサイケ感を持つ曲もあれば、『』のような良質なポップミュージック(しかもコーラスにはMGMTのアンドリューが参加!)、Te AmoのようなDeerhunterでは聴いたことのない流麗な音楽まで!
(Atlas Sound – Te Amo)
幅広くサイケデリックポップを堪能できる隙のない作品だ。
2.Junk Of The Heart – The Kooks
ガッツリUKロックだった前作と比較しても、ルークのボーカルを前面に押し出した作品だ。
しかも今作にはルークのボーカルを最大限に生かす楽曲が揃っており、表題曲の『Junk Of The Heart』のようなシンセポップもあれば、『Rosie』のようなゆったりとしたリズムとコーラスが絡む曲もあり、
一番圧倒的だったのが『Time Above The Earth』のオーウェンパレットを思わせるようなヴァイオリンとボーカルが際立った楽曲だ。
(The Kooks – Time Above The Earth)
このアルバムほどルークのボーカルが輝く作品はないと思える完成度の高い作品だ。
1.Within & Without – Washed Out
前の記事でも書いたが、Washed Outはエイフェックス・ツインの音楽にボーカルをプラスしたような画期的なサウンドを作った。
Washed Out以降、チルウェイブというシーンが出来上がったが、彼こそがパイオニアであり、『Amor Fati』という余りにも美しく現実逃避を促す曲を作った。
(Washed Out – Amor Fati (OFFICIAL VIDEO))
そしてこのチルウェイブというジャンルの音楽はベッドルームを緩やかにダンスフロアに移行させる画期的なものになった。
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