今までに優れたバンドは、このメンバーでしかできない音楽をやってきた。
いわばバンドマジックというものだ。
例えばDoorsであったり、ストロークスであったり、日本ならミッシェルガンエレファントであったり、これらのバンドはこのメンバーでしかできない音楽をやってきた。
そういったバンド達が持っていたバンドマジックを夙川ボーイズからも感じられる。
夙川ボーイズのメンバー構成はリンダdada、マーヤLOVE、シンノスケBOYsの3人から成り立つ。
リンダdadaは雑誌のトップモデルとして活躍し、マーヤLOVEとシンノスケBOYsの二人はKing Brothersというガレージロックバンドをやっている。
そして彼らの特徴として、基本的にベースレスで楽曲によってボーカル、楽器が替わる。
作曲はインタビューから推測するに、マーヤLOVEが担当していると思われる。
しかし楽曲はガレージロック一辺倒の音楽ではなく、ポップさを兼ね備えたいい意味で隙のあるロックンロールだ。
ここに彼らの最大の魅力であるバンドマジックが潜んでいる。
なぜならKing BrothersのマーヤLOVEが曲作りを担当しているので、彼らの楽曲はゴリゴリのガレージロックになってもおかしくないはずだ。
だが夙川ボーイズの曲はポップであり、ローファイなロックンロールである。
【N’夙川BOYS / プラネットマジック】
これにはリンダdada(女性)がボーカルを執ることもあるからポップなのだろうが、彼ら3人によるバンドマジックのように思えて仕方がない。
おまけに彼らの楽曲には突拍子もないシャウトすらあり、普通の女性ボーカルではとてもじゃないが務まらないだろう。
これはかなりデストロイLIFE志向なリンダdadaしかできなかったことなのだろう。
つまり夙川ボーイズの音楽は完全に彼ら3人でしかできない音楽をやっているということだ。
こんな素晴らしいバンドの魔法を体現している夙川ボーイズの『バンドやろうぜ』というメッセージは今どのバンドよりも説得力がある。
【参考元:キューニック、N’夙川BOYSインタビュー】
http://qnicc.jp/interview/2011/09/15-192500.php
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