どうも♪yaboriです♪
前回の記事はいかがだったでしょうか!?
今回は前回紹介出来なかった上半期ベスト10を選出した理由を発表しようかと思います。
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1.Yuck – Yuck
ダニエルブラムバーグは劇的なカムバックを果たした。
しかも有り余る初期衝動を持って。
かつてダニエルブラムバーグ率いるCajun Dance Partyは『恐るべき子供たち』と言われ、一世を風靡した。
そんなダニエルが再び90年代のオルタナ色の強い楽曲を持って僕らの元に戻ってきてくれたのだ。
もうその時点ですでに感涙ものなのだが(笑)、如何せん彼らの楽曲、特にソングライティングは素晴らしかった。
2.Toro Y Moi – Underneath The Pine
僕は昨年発売されたMGMTの2ndは今でもよく聴いており、多分今年の上半期一番聴いたアルバムは実はMGMTの2ndだっただろう。
あえてここでMGMTの名前を出したのは、Toro Y Moiが今年の上半期でMGMTに最も近い音楽的嗜好を持っていたからだ。
どういう事かと言うと、 両者の音楽はジャンルでは語れないほど多彩な音楽を鳴らしている。
Toro Y MoiのUnderneath The Pineと言う作品は大まかなジャンル分けで言うと、チルウェイブに属するのだが、そんな言葉では表現できないほど雑多な音楽が根付いている。
モンチコンと言うブログでは、彼の音楽の事をチルソウルと言っている通りに、彼の音楽にはソウルなどの黒人音楽が根付いている。
そして今作が最高なのは、そんなチルソウルという概念をも覆してしまう、ネオアコ調のBefore I’m Doneという曲があることだ。
(Toro y Moi – Before I’m Done)
思うにこの作品はもはやToro Y Moiをチルウェイブと言う概念では語りきれないほどの、型にはまらない音楽を生み出していると思う。
それはまさにMGMTがサイケやポップという言葉では語りきれないのと同じように。
つまり型にはまらない音楽を作っているという意味で、MGMTの2ndと同じ要素があると思う。
それくらいToro Y Moi の新作はインパクトがあった。
3.The Strokes – Angles
この上半期で恐らく最も極端に評価の分かれた作品だろう。
ある人はこんなのストロークスじゃないと否定し、ある人はこれこそあの1stに続く作品であると言うほど評価の分かれた作品だった。
僕はこの作品を3位にした理由を説明する前に、前回ブログに書いたことを一部撤回しないといけない。
それは圧倒的な完成度という部分だ。
よくよく聴きなおしてみると、全曲捨て曲ないというほど全編に渡ってクオリティが高い訳ではないと感じた。
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正直クオリティだけを取るなら、前回紹介したジュリアンのソロの方が断然クオリティが高いと思うからだ。
そしてこの作品を3位に挙げたのはストロークスのミュージシャンとしての姿勢を評価しているからである。
彼らは3rdまでジュリアン・カサブランカスがメインでソングライティングを担当していたが、今作はそうではない。
今作はメンバー全員がメインのソングライターであるという自覚を持って、ほぼジュリアン抜きで作り上げた作品だと言う。
もはやベテランの域に達しようと言うバンドが、全員ソングライターの意識を持って作品をつくろうとしているバンドなんて一体いくらいるだろうか?
この時期から守りに入るベテランバンドが多い中、メインのソングライターに頼らない前向きな彼らの姿勢は評価すべきだと思う。
マチュピチュなんて曲は恐らくそうした所から生まれてきた曲だと思うし、ジュリアン抜きでストロークスの音を鳴らした、この作品を作り出した事は大きな意味があるように思う。
4.Arctic Monkeys – Suck It And See
今までの隠し味だったはずのポップネスを前面に出たアルバムが今作だ。
個人的にも今までの作品の中で、彼らのポップな作風の曲は好きだったので、今作は大歓迎だった。
しかし聴くにつれてすぐに飽きるような物足りなさを感じていた。
贅沢な話ではあるが、結局は2ndくらいのポップネスがアクセントになるくらいの配置がベストだったのかなと思う。
5.The Naked Hearts – Mass Hysteria
今年の上半期のトレンドだと思われる90年代の音をストレートに鳴らしたバンド。
グランジロックを鳴らしながらも、ダーティにならないという稀有なサウンドを鳴らした存在だと思う。
6.Miles Kane – Colour of The Trap
7.The Raveonettes – Raven In The Grave
8.Wild Honey – Epic Handshakes And A Bear Hug
この作品に出会った時、僕はサーストンムーアとフレンドリーファイヤーズの新譜を買おうとしていた。
そんなときに偶然見つけたのが、この作品だった。
この作品を試聴して、買うつもりだった2つのアルバムを買うのを止めたほど、この作品は魅力的だった。
この作品はスフィアンスティーブンスと、ヴァンパイアウィークエンドのいいとこ取りをしたような極上の心地よさがある。
フレンドリーファイヤーズの新譜はとりあえず凄かったけど、今聴く気分にはなれず、サーストンの新譜は新鮮な驚きがないように思えたまさにその時、このアルバムに出合ったのだった。
9.Metronomy – The English Riviera
10.Bertoia – Modern Synthesis
Yuckはダイナソーjr.等のバンドを彷彿させ、Naked Heartsはソニックユースやニルヴァーナ等のバンドからの影響を公言し、日本発のシューゲイザーバンドであるBertoiaはペイルセインツやLushとこれまた90年代のバンドからの影響を認めている。
この90年代への回帰という事はBertoiaのメンバーの方のインタビューでも語られていることだ。
今年は90年代から数えて丸20年になる。
インタビューでは20年周期でクラッシックになると言われていた通り、プライマルスクリームが20周年記念のアイテムを発売する等、90年代への注目が集まっていた。
そのせいか今年の上半期は90sリバイバルの始まりのような気がしている。
いやただの気のせいでは片付けられないほど裏付けがあるから恐らくもうリバイバルは始まっているのだろう。
そしてもう一つ、今回のランキングには意図してインディーズバンドが多くランキングに入っている。
それはNaked HeartsやWild honey等がそのいい例だろう。
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“【合同企画Vol.3】上半期ベスト10~後編:90’sの胎動” への2件のフィードバック
新譜聴いてなさ過ぎでしょ。これでシーンがどうとか語ってたとか凄いですね。
>新譜聴いてなさ過ぎでしょ。これでシーンがどうとか語ってたとか凄いですね。
そうですね。仰る通りだと思います。
次は身の丈に合った企画にします。