ブックオフにて、U2『Joshua Tree』の中古CDを280円で確保!
今回の #名盤280円以下物語 はU2『Joshua Tree』について、その真価を見ていきます。
企画の趣旨はこちら
Table of Contents
U2『Joshua Tree』
U2とは
U2はアイルランド、ダブリンで結成したロックバンド。1980年のデビュー以来、メンバーチェンジは行われていない。 グラミー賞を獲得した数はロックバンドだと過去最多で、単独公演での観客動員数も世界一を誇る。 ここ日本でも2012年アルバム『ソングス・オブ・イノセンス』がiTunes Store利用者に無料配信され、突然ライブラリに追加され話題に。 U2を知らない人も多く、彼らは何者なのだ!?と賛否両論の嵐になった。『Joshua Tree』が名盤である3つの理由
『Joshua Tree』は1987年にリリースされたU2の5枚目のアルバムであり、グラミーでは最優秀アルバム賞を獲得。 ①風景を描き出すようなサウンドを獲得した 前作まではボノのボーカルとジ・エッジのギターで空間を埋めることの多かった彼らであるが、今作では音数を減らしながらも景色を想起させるサウンドを手に入れた。 これが今作に普遍性をもたらし、オアシスやコールド・プレイ、ザ・キラーズなどの後進のロックバンドに絶大な影響を与えた。 今でいう美メロの元祖になったのは間違いなく今作に違いない。 ②ルーツにフォーカスした内容 アルバムタイトルになっている“Joshua Tree”とは、アメリカ南西部の砂漠地帯に生える樹木のこと。 名前の由来は当地にたどり着いたモルモン教徒が聖書のヨシュアが天を仰ぐ姿に因んで名付けたものだそうだ。 つまりアメリカの砂漠地帯とキリスト教の象徴を選んだことが今作の肝になる。 今作ではその象徴を音で描くべく、アメリカのルーツミュージックであるゴスペルやブルースに傾倒した作品となった。 ③プロデューサーはブライアン・イーノとダニエル・ラノワ ブライアン・イーノはデヴィッド・ボウイやトーキング・ヘッズの名作をプロデュースした巨匠で、“Windows 95”の起動音を作曲した人物。 イーノとダニエル・ラノワは前作『焔』から2作続けて、彼らのプロデュースに関わっている。 彼らの前衛音楽と商業音楽を橋渡しする才覚により、U2は新機軸であるルーツミュージックを取り込みながらも、洗練されたロックサウンドを手に入れることができた。アーティストへの影響
この印象的なジャケットを撮影したのはアントン・コービンで、彼は前回コラムで書いたアーケイド・ファイアのMVも撮影している。 この印象的なジャケットに憧れるミュージシャンは少ないはずがなく、ここ日本でもあのMr.Children『Discovery』のアルバムジャケットは本作のオマージュとなっている。DISCOVERY
posted with amazlet at 19.05.09
TOY'S FACTORY (2018-05-18)
売り上げランキング: 20,654
売り上げランキング: 20,654
評価
名盤度:★★★ 確保必須度:★★ 風景を想起させる普遍的なロックサウンドを確立したことや、後進バンドへの影響を考えると今作は間違いなく名盤である。 しかながら1枚を通して何度も繰り返し聴ける作品かと聞かれるとかなり微妙だ。 その理由はテーマ的に不安定な世界情勢やキリスト教について歌われていて、シリアスな内容であること。言い換えれば純粋に音楽だけを楽しめ作品ではない。 また自分の好みの問題でもあるが、彼らのようなどストレートな表現よりもルー・リードやアーケイド・ファイアのような皮肉な表現が好きな人にはあまり響かないと思う。 ゆえに今作はストレートな表現を好む人には間違いのない名盤であるが、自分には少し物足りなかった。作品の詳細
THE JOSHUA TREE
posted with amazlet at 19.05.09
U 2
ISLAN (2017-09-01)
売り上げランキング: 30,937
ISLAN (2017-09-01)
売り上げランキング: 30,937