お久しぶりデス。
この所友チョコ制作に追われていた祇園神楽坂デス。
郵送料だけでも3000円、材料費やラッピング代を合わせて5000円くらいはかかりました。
本命には今年で4回目のチョコを作ったけど、いまだお返しと言える物をもらったコトがありません。
…そんな個人的な話しはさておいて、今回私が紹介するのはジェイ・Zの『D.O.A』という曲デス。
ジェイ・Zといえば、先日発表されたグラミー賞にノミネートされるくらいかなりメジャーなヒップホップのアーティスト。
近年ではリアーナやカニエ・ウェストといった若手のアーティストとも頻繁にコラボレーションしています。
そうともなると、最近の彼の楽曲は今時っぽいヒップホップな曲がかなり目立ちます。
見た目もチャラいおじさんなので、「ヒップホップはちょっと…」というヒトには多少の抵抗があるかとは思います。
実際私もこの曲を聴くまでは、正直苦手でした。
だけどこの『D.O.A』で、ジェイ・Zのイメージがすっかり変わりました。
『D.O.A』の一番の特長、それは、純粋なブラックミュージックであるという所にあります。
ヒップホップミュージックといえば、ターンテーブルを回して人工的な音を鳴らす音楽デスが、この曲はそうした点からはかなり対照的な所に位置しています。
サックス・ドラム・ベース・ギター、そしてジェイ・Zのラップ。この曲で聴こえてくる音はこの5つだけの、いたってシンプルな一曲デス。
サックス・ドラム・ベース・ギターが使われているジャンルといえば、ジャズ・ロック・ブルース。
これらのジャンルは黒人音楽から生まれたものデス。
黒人が持つ独特の世界観から生まれたこれらのジャンルが、この一曲に濃縮されています。
サックス・ドラム・ベース・ギターが使われていれば何でもブラックミュージックになるのかといえば、そうとも限りません。
なぜ『D.O.A』が純粋なブラックミュージックかというと、この曲を演奏しているメンバー全員が黒人だからデス。
わざと外しているかのようなリズムを打つベースとドラム。
緩い音を鳴らしているのにしっかりとしたメロディーを刻むサックス。
サックスのメロディーを引き立たせるギター。
これらの楽器の音が一体となり、オーガニックなサウンドを作り出します。
このサウンドに乗って、語りかけ訴えてくるようなラップをするジェイ・Z。
特徴的な一つ一つの音が重なり、本物のブラックミュージックの世界が広がります。
あらゆるジャンルを生み出した黒人が鳴らす生粋のブラックミュージック、本当の音楽好きの方にはぜひ聴いて頂きたい一曲デス。
(『ゴッドファーザー』を思わせる渋いおじ様方がカッコイイ!!)
“D.O.A (Death of Auto-Tune)”
ちなみにタイトルの『D.O.A』は、『Death Of Autoune』の略称で、近年目立つエレクトロによくあるボーカル音にエフェクトをかけることを批判する意味があるようデス。
見た目はチャラいがこのおじさん、音楽が昔から持ついい所はちゃんと大切にしているというワケデス。
粋な挑戦、ちょっとカッコイイ。
これからもこういう曲をもっと作って欲しいのデスが・・・。
【収録作品】
Doa (Death of Auto-Tune) [12 inch Analog]