Pinballs – ten bear(s)【新世紀のギターロックVol.1】


どうも!yaboriです!

今回は前回予告した通り、新世紀のギターロック特集の第一弾をやります。

今日紹介するのはPinballsというバンドです。

THE PINBALLS
Knock up!
発売日:2011-08-03

始めにこのバンドはタワーレコード初のアーティスト発掘オーディション「Knockin’on TOWER’s Door」が開催され、応募総数1006組の中から見事1位に選ばれ、「no music no life」の表紙を飾ったバンドだ。

そういった鳴り物入りのバンドで、ガレージロックの新たな旗手として期待されている。

彼らを新世紀のギターロック特集で最初に選んだ理由は彼らがガレージロックを基調としながらも、ブルース色の強いナンバーやしんみりとしたバラードナンバーもあるからである。

彼らの音楽はミッシェルガンエレファントを彷彿させるものがある。 

本特集ではまずミッシェルガンエレファントとは何だったのかということを紐解き、如何にPinballsが次世代を担う重要なロックバンドであるかを検証する。

昨今日本でもガレージロックリバイバルは進行しており、、黒猫チェルシーやOKAMOTO’s、住所不定無職等のバンドが出てきた。

それらのバンドが語る中でも、避けて通ることのできないバンドがミッシェルガンエレファントだ。

Twitterで交流のあるbjc_tmge_0108氏はそれらの状況を【ミッシェル・ガン・エレファントの亡霊】と言っていた。

それではどのくらいこのバンドの影響が絶大なのか、端的に伝えている文章を彼のブログからの引用させてもらう。

00年代前半にミッシェル・ガン・エレファントが解散し、そしてアベフトシの死からもう1年が経とうとしている…

00年代の若手バンドの多くが、ミッシェルではなく、スーパーカー、ナンバー・ガールからの影響を色濃く受けていたように感じていたが、10年代の扉を開けてみれば、多くのミッシェルフォロワーや、どこかミッシェルを彷彿させるようなバンドがそこにはいた。再び、ストレートなロックンロールが必要とされている証なのか。

けれども、フォロワーが現れるほどにミッシェルが如何に大きな存在だったか、そして、メジャーシーンにおいて奇特な存在だったかが浮き彫りになっていく。果たして、ミッシェル・ガン・エレファントの亡霊が成仏するということはあるのだろうか。未来はそう遠くないように思う。

(by bjc_tmge_0108 “Johnny B. Goode” )

今なお後進に絶大な影響を与えているミッシェルガンエレファントとはどんな魅力を持っていたのだろうか。

彼らはエネルギーの塊のようなものすごい熱量と卓越した技術を持って、日本のシーンに現れた。

その時の興奮を廿楽というライターの方はチキンゾンビーズのレビューでこう綴っている。
 

Thee michelle gun elephant
コロムビアミュージックエンタテインメント
発売日:2000-07-29

「それアリなんだ!てか、アリだよな!」ミッシェルガンエレファントがデビューした時そう思った。

男4人が細身の黒スーツでビシッとキメて、爆音でガレージロックを鳴らす。

ただそれだけで、目新しさだの個性だの血眼で探すバンドを一蹴する。

もし私が血気盛んなバンドマンだったら地団駄を踏んで悔しがっただろう。

「オレもこれをやる、やれるはず!」と。

(by廿楽玲子 “The Groovy 90’s”)

ミッシェルはそういうった部分も魅力的だったが、言葉選びのセンスもずば抜けていた。

“パンを焼きながら待ち焦がれていた”や“イチゴの成る木を眺めて暮らすよ”など想像力を掻き立てる歌詞は今でも色褪せない。

(世界の終わり / THEE MICHELLE GUN ELEPHANT)

(Thee Michelle Gun Elephant – (Live) Strawberry Garden) 

爆音のガレージロックに想像力に訴えかける歌詞はまさに彼らの大きな魅力の一つであった。

そしてPinballsは、見事にそんな日本を代表するバンドの亡霊を、いやそのスピリットを確かに受け継いだバンドだ。

彼らの音楽もまさにミッシェルを彷彿させるようなブルースが根底にある、ガレージロックを鳴らし、想像力に訴えかける歌詞を歌っている。

アンテナという曲の歌詞では、

ペリカンのくちばし

ライオンのたてがみのように

恐竜の眼のように光る スイッチで


生き残ってた

トランジスターラジオ

態度は散々なもの

だけどなんだか全身が揺れる 揺れる 揺れる

とある。インタビューによると、彼らは映画を参考に歌詞を書いているそうだ。

そういった背景があるから想像力を刺激するような歌詞が書けるのだろう。

(THE PINBALLS / アンテナ)
 

そして彼らはミッシェルガンエレファントのエッセンスを受け継ぎながらも、一フォロワーではないのは、更に自分たちの音楽の可能性を広げようとする意思があるからに他ならない。

繰り返すが、彼らにはブルース色の強い“タバコ”といいった曲やしんみりとしたバラード“ニューイングランドの王たち”があり、ガレージロックというジャンルだけでは括りきれない魅力がある。

つまり彼らは自分たちの出自であるガレージロックというジャンルで留まることを良しとせず、自分たちの音楽を追求するという意思がある。

だから彼らはギターロックの新世紀を担うバンドなのである。そして何よりも恐るべきは今作はまだminialbumの段階で、まだ1stすら出していないという事実だ。

これからこのバンドがどういった進化を遂げて行くのか楽しみで仕方がない。

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新世紀のギターロック

【ミッシェル・ガン・エレファントの亡霊】


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“Pinballs – ten bear(s)【新世紀のギターロックVol.1】” への2件のフィードバック

  1. THE PINBALLS、一曲youtubeで聴いたときはブロックパーティーやアークティック以降な感じがして、ツイッターでヤボリ氏が言ってたように確かにフランツが近いかなと思ってたけど、この「アンテナ」って曲はミッシェルに近いね。いろんなルーツがあるバンドなのかな。

    実はbjc君の「ミッシェルの亡霊」って記事読んだとき、俺もこのテーマで一回書いてみたいなと思ってて、俺ならRodeo Carburettorとかa flood of circleを取り上げるなーと。今のガレージっぽいバンドは、もっと昔の日本のバンド(RCとか)や洋楽のガレージ・初期パンク・グラムの影響が強いと思っているので。

  2. >たびけん

    確かにこのバンドは色んなとこにルーツがあるらしい!

    ミッシェルも参考にしてるし、WHOとかストーンズとかブリティッシュ・インベイジョン期のバンドもルーツにあるみたい!

    > 実はbjc君の「ミッシェルの亡霊」って記事読んだとき、俺もこのテーマで一回書いてみたいなと思ってて

    ええなー!それマジでやっちゃおうぜ!!

    俺ら3人で連携して、そっから色んな音楽ブログに横の繋がりを持たせるように広がらせて行こう!!

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