宮城道雄 – 春の海、本当の意味が分かってくると・・・

春の海/宮城 道雄の箏

こんにちは☆★

この間からココでお世話になってる祇園神楽坂デス。

前回初めて書いた文章に、自分の得意分野についてあまり言ってなかったみたいなので、本題を書く前にちょっと触れておきます。

得意分野は…たぶんコレと言ってないデス。

「…えっ??」って思う方もいらっしゃるかと思いますが、自分は基本的に洋邦・ジャンル問わずに聞いている(つもり)ので、ホントにコレと言ってないんデス。

先日yaboriさんが自分について書いてくれたのに加えて、今大人気のLADY GAGAも大好きだし、ドビュッシーやチャイコフスキーといった古典音楽も好きだし…特定のジャンルで得意と言えるモノがありません。ごめんなさい。

…長々と自分のコト書いてごめんなさい。

やっとデスが本題に行きたいと思います。

春の海

今回私が紹介するのは、『春の海』デス。

日本人だったら誰しも一度は聴いたコトのある、お正月によく耳にする、琴と尺八のアンサンブル曲デス。

タイミングは一ヶ月ズレちゃっだけど、年明けてからまだ一ヶ月なので…。

「春の海」の本当の意味

『春の海』という一言で、皆さんはどんなイメージを連想しますか?

春の海…お日様ポカポカのよく晴れた空、その空と同じくらいに青く澄んだ海。

海面は暖かな日差しに照らされてキラ②していて、風も心地好く気持ちがいい。…と、こんなカンジのイメージを浮かべるのではないでしょうか?

お正月によく耳にする『春の海』も、こうした情景を表現しているものだと思われがちデスが…実は違います。

この曲のタイトル中にある『春』は、今で言う春ではなくて旧暦の春を意味しているんデス。

旧暦の春は1月~3月、つまりこの曲はとても寒い季節の海を表してるのデス。

タイトルに込められた意味をちゃんと理解した上でこの曲を聴くと、今までとは違って聴こえてきます。

例えば曲の冒頭部分、さざ波の音のような琴のメロディーに尺八の音が重なるのデスが、この尺八の音が何処か風の音のようにも聴こえます。

最初は静かに響く尺八の音は、少しずつ力強い音に変化していきます。

その音はまるで、海に吹く冷たい風のようデス。

尺八の力強い音に後押しされて、琴のメロディーも最初の繊細な雰囲気とは一転し、よりキビ②とした音の配列が続くメロディーに変わっていきます。

そのメロディーは、冷たい風に吹かれた海の波のようデス。

力強く厳しい尺八と琴の音が重なって曲全体に荘厳さを持った『春の海』は、今まであなたが聴いていた『春の海』とはまるで違う曲のように聴こえるかもしれません。

穏やかな『春の海』のイメージから一転、厳しい寒さの中冷たい風に曝された、波が大きくうねる冬の海に変わるはずデス。

…このように、タイトルに込められた意味を理解してからその曲を聴くと、今までのイメージががらりと変わる時もあるのデス。

春の海 – 宮城道雄

十七弦琴がオススメ

ちなみに、冬の海独特の躍動感を味わいたい方には、十七弦琴のパートが加わった『春の海』をオススメします。

十七弦琴とはバンドで言うトコのベース、つまりリズム体を担う琴のコトで、十七弦琴の低くどっしりとした音が加わるコトで、その曲により重厚感が出るというワケデス。

十七弦琴がどんな音か、まずは試しに聴いてみてください。

さくら変奏曲 Sakura Variation(十七弦琴 さくら変奏曲)

これは余談なのですが私は個人的に、十三弦琴(ノーマルタイプ)よりも十七弦琴を弾く方が好きだし得意デス。

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