【Live Report】THE PAINS OF BEING PURE AT HEART JAPAN TOUR 2012@心斎橋Music Club JANUS

ペインズのライブを観るのは今回が初めて。ペインズの2ndと言えば、各メディアから絶賛された作品だった。前作に増して音圧が増したものだった訳だが、彼らがどう「タイプの異なる音をどう1つのライブに落とし込むか」ということを念頭に置いてライブを観た。

その前にペインズの前座は2組いた。最初に登場したのは、Wallflowerという大阪出身のバンド。ボーカルはシャツにカーディガンという、インディーポップ好きの大学生といった感じだった。音楽面では初期ペインズのようなギターポップだったのだが、ライブの終盤ではギターノイズが前面に出てくる曲もあった。ライブは2回しかしたことないという発言どおり、初々しいライブだった。

ライブの後でWallflowerのことを調べてみると、彼らはペインズの来日公演がきっかけでバンドを結成したそうだ。そして今回の来日公演で大抜擢されたそうだ。

続くはWeekend。僕はこのバンドの音源を持っておらず、先入観なくライブを観た。3人組でベースがボーカルを務めるという、変わった形態であった。彼らはペインズも包括される、ニューゲイザーと言われている音楽とは違っていた。激しいギターノイズ、エコーの効いたボーカル、ドラムの力強く、正確なリズムは、これぞ90年代のシューゲイザーバンドといった感じだった。ギターはシューゲイザーの語源のごとく、Shoe(靴)をgaze(凝視)するかのように、エフェクターを終始調整し、そこから繰り出される轟音と、ドラムの手数の多さに終始圧倒されっぱなしのライブだった。もっと彼らの音楽を聴いてみようと思わせるライブだった。 

そして念願のペインズ。2ndの曲から始まると思いきや、『This Love Is Fucking Right!』から『Belong』と続き、その後に『Higher Than The Stars』を演奏した。冒頭の3曲はそれぞれ違うアルバムからの選曲だったが、2ndを経ただけあってどの曲もCDで聴いた以上に音の厚みが増していた。その後2nd、Epの曲を挟みながらつつ、『Come Saturday』~『Young Adult Friction』では、このライブ最高の盛り上がりを見せた。特に『Young Adult Friction』は特大のシンガロングがあった。

 冒頭で書いた 「タイプの異なる音をどう1つのライブに落とし込むか」 という点は、タイトな演奏を行うことでローファイな曲、キーボード主体の曲、ハードな曲を違和感なく楽しむことが出来た。そして今回のライブで何よりも感極まったのは、アンコール後、ボーカルのキップ一人で『Contender』の弾き語りをしたことだ。もともとペインズは、ペギーの誕生日に初めて演奏したことがきっかけのアマチュアバンドだった。しかしそこにいたのはかつての彼らではない。一人のミュージシャンとしてのキップがいた。彼のボーカルもギターも疎かにしない全力のパフォーマンスは、胸を熱くさせるものがあった。彼はパフォーマンス中、終始真っ直ぐにこちらを見つめていた。それは観客に向けられたものであると同時に、かつてShoe(靴)をgaze(凝視)すると皮肉を言われた、バンドとは異なるスタンスであることを証明していたかのようだった。その姿を思い出す度に、またライブに行きたくなるだろうなと思う。

(The Pains of Being Pure at Heart – Contender (San Diego, 2011))

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